最近何かと話題に聞く「自動思考」とは?
ある出来事が起こった時に瞬間的に浮かぶ思考のことです。
これだけだとピンとこないので身近である行動で例えてみましょう。
気になる人にラインを送ったとします。
そしていつまで経っても返信がない場合に「変なこと送ったかな?」「もしかして嫌われた?」など瞬間的に頭に浮かぶ事が「自動思考」です。
この自動思考は1歩間違えると大変恐ろしいことになっていくのです。
そこで「無意識の自動思考から始まるうつ病の原因」を説明していきます。
うつ病の原因って?
先ほどの自動思考の「変なこと送ったかな?」「もしかして嫌われた?」という認知が「認知のクセ」と呼ばれ、この「認知のクセ」が「認知の歪み」になります。
なぜこんなややこしい話をしているのか?
実は認知の歪みにこそうつ病の原因があるからです。
認知の歪みにはスキーマと呼ばれるものが関係してきます。
スキーマとはたくさんの情報の集まり、身近な言葉でコンプレックスと同じような意味になります。
スキーマが自動思考を生成しているのです。
簡単にまとめると
コンプレックス(マイナスなスキーマ)が多ければ多いほどマイナスな自動思考が多くなり、
うつ病になりやすくなることです。
またうつ病だけでなく体の病気につながる場合もあります。
特にストレスの影響を受けやすい「免疫機能」や「自律神経」「血管」に障害を起こすと狭心症や心筋梗塞、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などたくさんの病気が起こってしまいます。
認知の歪みってどんなの?
認知の歪みって言われても、どういう思考が認知の歪みなのか分かりにくいよと考えているあなた
代表的な10のパターンがあるので確認してみてください。
① 両極端に白か黒かはっきりさせたい
「白黒思考」
② 他にも、「いつも○○だ」
というような「一般化」
③ 些細なことを大事として扱って全否定してしまう
「心のサングラス」
④ 何でも悪いほうに考えてしまう
「マイナス思考」
⑤ 根拠のないことでも自分に悲観的な結論を出してしまう
「結論の飛躍」
⑥ 自分の些細な失敗を大事に捉え、成果に対しては評価が低い
「過大視と過小評価」
⑦ 感情で物事を決めてしまう
「感情的決めつけ」
⑧ ○○すべきと考える「~べき思考」
⑨ 自分にネガティブなレッテルを貼ってしまう「レッテル貼り」
⑩ 悪いことが起きたとき、直接関係ないのに自分の責任と考えてしまう
「自己関連付け」
以上の10パターンです。
認知の歪みを治すにはどうする?
認知療法・認知行動療法というものがあります。
日本治療法学会によると,臨床の現場における認知療法として企業では勤労者にうつ病が発生するケースが増加しており、特に自殺者数の急増も大きな社会問題になっている。
認知療法は現場でのうつ病の発見と治療、自殺の予防に大きな力を発揮するとしています。
また学校では学級崩壊・いじめ・学力低下などの問題や発達障害のある児童に対して認知行動療法は児童・生徒の不適応の予防と指導に大きな効果をあげているとあります。
つまり認知の歪みを治すには,認知療法・認知行動療法は効果が出ているとしているのです。
代表的な認知療法のやり方
1. 状況
問題が生じた状況について「いつ・どこで・誰が・何を」という4つの点に着眼して、紙に書きだす。
2. 自動思考
問題が生じた時に、無意識にどう感じたかそのまま書きだす。
3. 認知の歪み
認知の歪みパターンのうちどれに当てはまるか書きだす。複数ある場合もある。
4. 合理的反応
認知の歪みで偏ってしまった考えを客観的に合理的に見つめ直し、正しい認知に修正する。
これで徐々に自分の認知の歪みに気が付き修正していくことができます。
自分だけでも書きだすことができるので自宅でもやりやすい方法です。
これはうつ病の方だけでなく一般的によく言われるマイナス思考をプラス思考に変えることもできるのでチェックしてみてはいかがでしょう
もし、うつ病が疑わる場合は一人で悩まず、早めに専門医を受診してくださいね